薬も3Dプリンタで製造される時代!? アメリカでスプリタム登場

薬も3Dプリンタで製造される時代!? アメリカでスプリタム登場

お薬の存在というのは、ずっと昔から製造されてきたものですね。昔の薬といえば、いろんな材料を混ぜ合わせて粉末にした漢方薬などのイメージが強いかもしれません。そして時代とともに少しずつ、お薬の形というのも変わってきましたね。最近では、ジェネリック医薬品なども普及し始め、味や大きさなども改善され、値段も安く手に入れられるようになりました。

そんな中アメリカでは、何と驚くべき手法で錠剤の製造に成功したとか。その手法というのが、3Dプリンタによるもの……。アメリカは、本当に最先端を行く国だなとつくづく思いますね。3Dプリンタでお薬が製造されるようになったことで、薬局などにはどのような影響があるのでしょうか?

3Dプリンタで製造した錠剤がアメリカで承認

近年、さまざまな分野で3Dプリンタが用いられていますよね。まさか医療業界に、こんな形で用いられる形になるとは、誰が予想したでしょうか。その3D印刷技術を用いて製造された錠剤が、ついにアメリカ市場に登場する運びとなりました。

医療業界に3D印刷技術が導入されることになると、医薬産業にはどのような影響が及ぶのでしょうか。今回は、その点について考えていきたいと思います。

3Dプリンタで製造した錠剤『スプリタム』

3Dプリンタによって製造されたお薬が承認されたのは、2015年8月のこと。FDA(米国食品医薬品局)によって承認されました。今回承認されたお薬の名前は、『スプリタム』と言います。製薬会社アプレシアが製造した抗てんかん補助薬です。一般名としては、レベチラセラムとなっています。

スプリタムと従来のお薬の大きな違いとしては、やはり何と言ってもその製法。3Dプリンタを使用しているわけですからね。具体的には、有効成分と非有効成分の層を3Dプリンタで『印刷』して重ねていくのだとか。

それぞれの成分によって服用量を1つの層にして重ねていきます。そうすることによって従来の製法で製造された錠剤よりも高い効果が見込めるそうです。さらに服用後の錠剤の崩壊速度は何と10秒未満。

この崩壊速度は、高用量のお薬として考えるとかなり速いことが伺えます。てんかん患者の方にとってはもちろんのこと、適切量のお薬を投与するのが大変な医師にとっても画期的な存在になると言えるでしょう。

3Dプリンタを用いた製薬と薬局への影響

これからの時代、もしかしたらスプリタム以外のお薬も、同じように3Dプリンタで製造されるようになってくるかもしれません。そうなれば、従来のお薬よりもさらに高い効果を発揮することが期待できます。

この3Dプリンタを用いた製法の特徴でもある『多層構造』には、従来の製法や他の製法では生み出せない医学的効能も期待できるかもしれません。とはいえ、まだまだ医薬産業において3D印刷技術が普及していくのは、もう少し先の話になるのではないでしょうか。

3Dプリンタの特徴としては、1つ1つ、設計されたものを作り出すことに向いています。その一方で大量生産となると、あまり効率的な製法ではないと言えるでしょう。ですから、医薬産業で3Dプリンタによる製法の有用性を考えるとするなら、患者さん1人1人に合わせたお薬をオンデマンドで製造していくという方向性があるのではないでしょうか。

もしかしたら今後、病院や診療所、薬局といったところに製薬用3Dプリンタが設置される日がくるかもしれません。患者さんそれぞれに合わせてカスタマイズされた錠剤を、その場でプリントするなんて未来も考えられますね。

まとめ

おそらく3Dプリンタが医薬産業で普及し始めるのは、もう少し先の話になるでしょう。それでも現代の製薬技術は、どんどん進化していっています。今後、どんどんお薬としての効果や味、大きさなども改善され、なおかつ値段も抑えられていくと良いですよね。


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