新人薬剤師や部下との仕事をスムーズにするために考えること

新人薬剤師や部下との仕事をスムーズにするために考えること

薬剤師が薬局などで仕事をしていく上で大切なこととして、『コミュニケーション能力』が欠かせないと言われています。やっぱり患者さんからの信頼や安心を得るためには、薬剤師と患者さんのコミュニケーションが大切。しかし患者さんだけではなく、内側とのコミュニケーションも大切です。そう内側というのは、同じ職場で働く仲間のこと。みなさんは、新人や部下と上手く付き合えていますか?

良い職場環境をつくるには人間関係が大切

職場における人間関係というのは、とても難しいものですよね。新しく薬剤師を募集する場合、みなさんの中には『こんな人に来てほしい』という理想像があると思います。反対にこれから薬剤師の求人募集に応募しようと思っている側は、『こんな職場ならいいな』と考えているものです。

職場で上に立つ者としては、ただ業務をこなすだけでなくさまざまなスキルが必要です。管理能力はもちろん、幅広い知識を身に付けておかなければなりませんし、上手な教え方、コミュニケーションの取り方なども考えていかなくてはならない時代と言えます。

扱いが難しい新人

最近の若い人たちに限った話ではありませんが、扱いが難しい人はよくいますよね。特に社会人経験の乏しい新人などは、仕事のマナーや話し方などもじゅうぶんにできていないこともあります。

また上司や先輩に対して反発的な態度を取ったり、自分都合で動いたりすることもあります。そして中には、仕事の報告すらしてこない新人の薬剤師もいるようです。もしこういった新人が入社してきたり、教育担当にあたったりしたらどうしますか?

仕事の基本『報・連・相』はやっぱり大事

どんな仕事であれ『報・連・相』は、仕事の基本であり、とても大切なことですよね。『報・連・相』とは、報告・連絡・相談のことです。人によっては、何か言われると面倒だからとか怒られたら嫌だからと、報連相をしないケースがあるようです。

もし何かミスをして、大きなトラブルになってしまった場合、取り返しのつかないことになる可能性もあります。ミスに繋がるその何かをする前に、先輩や上司に相談をすることは大切です。

そして相談しても、勝手に進めるのではなく、事前に『このようにします』という連絡も大切。それが再確認にもなります。最後に完了した報告と結果の報告も忘れてはいけません。今、何がどうなっているのかという進捗管理も、先輩や上司の役目。しかし他の作業をしながらすべてを管理するのは難しいところ。

だからこそ下から自発的に報連相を徹底してくれるととても助かるわけです。何より業務も円滑に進みますよね。でも、その仕事の報告をしない人もいます。こういった時は、どうすれば良いのでしょうか?

指導側が新人側の目線に合わせる

新人が自発的に動いてくれない場合、やはり指導側が新人側に目線を合わせてあげるのが良いです。単純に考えて指導側は、ある程度経験値もあり業務にも慣れていますよね。心にも融通がありますから、相手に合わせる余裕もあるはず。

しかし新人側はどうでしょうか。目の前のことで精一杯であれもこれもと考える余裕がありません。だからこそ余裕のある方が合わせてあげる必要があるのです。

頭ごなしの『報告しろ』は厳禁?

新人薬剤師を指導する場合、単に『報告しなさい』と伝えるだけではいけません。しっかりと報告する意味合いというのを考えさせる必要があります。なぜ報告しなければいけないのか、報告しないとどうなるのか、そういった部分までしっかりと理解させることが重要です。

人間には、思考能力や物事の前後から本質を読み取る力があります。しかし『ここまで言わなくてもわかるだろう』という考えはよくありません。車を運転する時も『だろう運転』は良くないと言いますよね。

「きっとあの角から子どもが出て来ることはないだろう」
「あの横断歩道に立っている人が急に出て来ることはないだろう」

だろう運転とは、こういった自分の勝手な予想・思い込みで運転してしまうことを言います。しかしこういった考え方は危険ということはわかりますよね。仕事においても同じで、「きっと~だろう」と自分自身の勝手な決めつけで物事を進めるのではなく、事前にしっかりと先輩や上司に確認することが大切なのです。

もしその決めつけや思い込みが間違いだったら……そう考えれば、自ずとどうするべきなのか見えてくるのではないでしょうか。もちろん指導する際は、漠然とした説明をするのではなく、具体例を挙げるなどして指摘してあげると良いです。

報告ができない新人は、『報告しなければどうなるのか』という想像ができないケースが多いです。そのため、指導側が目線を落として指摘する必要があるのです。

新人のせいばかりにしない

先輩や上司というのは、新人・部下・後輩のミスをカバーしたり、大変な業務をフォローしたりすることも仕事の一環ですよね。時には、下がミスしてしまった時に、上が責任を取らなければならないこともあります。こういった時、上に立つ側のみなさんは、どういった対応・指導をしているでしょうか?

きっと中には、一方的に怒る人もいるかと思います。しかし、それではいけません。上から目線で怒っても、反感を買ってしまったりモチベーションを下げてしまったりと悪い方に作用することが大半です。

ただ上から起こるのではなく、協調するように『自分にも責任があった・悪い部分があった』といった対応を取ると良いです。例えば、「私の言い方が良くなかったね」とか「一度確認しておくべきでしたね」、「私が言葉足らずだったね」といった一言があるだけでも、新人からの印象は違ってきます。

頭ごなしに怒られると、下の子は余計に言いたいことを言えなくなったり、不平不満や思うことがあっても我慢したりするようになります。しかし『お互いに反省点がある』ということを一緒に考えることで、一体感が生まれるのです。

やっぱり下の子たちは、親身になって相談を聞いてくれたり指導してくれたりする人を尊敬するものです。親身に対応・指導していれば、自ずと新人薬剤師は、「もっと勉強して、先輩に迷惑をかけないようにしよう!」とか「早く目標である先輩に追いついて負担を減らせるようにしよう!」と自発的に思ってくれるはずです。

数ある仕事の中でも教育は特に難しい仕事

長く働いていれば、自分が上の立場にたち、指導する側になることもありますよね。初めてそういう立場に立つという人は、教育・指導することがいかに難しいことなのかわかるはずです。

薬剤師として働く中にも、さまざまな仕事がありますよね。数ある仕事の中でも、教育というのは特に難しい仕事と言えるでしょう。薬剤師としてステップアップしていく上で、こういった教育・指導というのは、いつか任されることなる仕事です。

きっと自分が思い描く通りに上手くいかず、ジレンマに悩まされることもあるかもしれません。ですが、たくさん苦労したり手がかかったりするほど、新人や後輩が成長した時の喜びや達成感というのはひとしおです。

今まさに新人薬剤師を指導する側に立っているという人は、自分の新人薬剤師時代を思い出してみてください。きっとまわりに迷惑をかけることもあったはずです。あの時の先輩の言葉が頑張る気力になった、あの先輩の教え方は良くなかったなど、過去から学ぶこともたくさんあるはずですよ。しっかりと次代を担っていく薬剤師を育てていきましょう。


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