人とのつながりを大切に、かかりつけ薬剤師の存在

人とのつながりを大切に、かかりつけ薬剤師の存在

薬局が適切に経営し、薬剤師が仕事を続けていく為には政府からの評価を一定水準に保つことが大切です。
しかし、その評価の基準が少しずつ動向を見せているようです。

その基準とはいったいどのようなものなのでしょうか?

新しい評価制度

薬局、薬剤師の新しい評価制度、それは人との関わり、いわゆる接客という面で評価されるようになるといわれています。

これまでの評価基準で言えば、患者様にお薬を処方すればそれだけ適正に処置を行っているとみなされる、お薬という「物的」な評価基準でした。
しかし、先の偽造薬品や処方箋の内容を改変するといった事件の影響により、適切な処方が行われていないという世論が大きくなりました。

なぜなら「物的」な評価基準であれば、お薬を処方すればするほど評価が高まる為、本来処方する必要のないお薬を処方するために、処方箋を改変したり、たくさんのお薬を処方する為に、多くのお薬を在庫にしておいたりという状況が生まれてしまいます。

それらを避けるために、接客という人と人との繋がりを評価する、いわゆる「人的」な評価基準へと変化しつつあります。
この「人的」な評価というと少しわかりにくいですが、代表的なのはかかりつけの薬剤師の存在です。

これまで大型チェーンの薬局の場合、お薬の在庫を持ちやすい為、処方する数、力は圧倒的でした。
しかし、地域に密着し、その地域全体に貢献している小型の薬局は在庫するものにも限りがあり、資金繰りの中にも限りがある為、それほど多くのお薬を処方する力がありませんでした。

その薬局の力の格差を埋める対策として挙げられたのが今回の評価制度です。
地域に密着している薬局は、かかりつけ薬剤師として、お薬の処方数よりも多くの人々へ、診察を通して貢献しているとされているからです。

そうした、かかりつけ薬剤師として経営している小型の薬局には嬉しい評価基準ですが、この評価基準は大型のチェーン薬局には厳しい条件だと言われています。

この評価基準は処方箋の集中率や処方箋受付数に応じて評価基準が変動するからです。
また、同じグループで別々の薬局を経営している場合でも、グループ単位で一元化し、薬局別ではなくグループ全体の受付数、集中率として評価されるからです。

小型の薬局と大型のチェーン薬局との格差を無くすこと。
それは薬剤師1人1人に対して正当に評価され、患者様とのコミュニケーションを図りながら貢献していく為の高いモチベーションとなるでしょう。

薬剤師が大切にすべきこと

今回の新しい評価制度の目的として挙げられるものはもう1つあります。
薬剤師の評価ではなく、もっと根本的な、患者様に適切にお薬を処方するという点にあります。

上記でご紹介した偽造薬品事件の原因の1つとされているのは、薬局が必要以上のお薬の在庫を持っている点です。
薬局が必要以上のお薬を常備してしまうのは、やはり多くのお薬を処方しようとしているからだと言えるでしょう。

この評価制度を導入することで偽造薬品など、患者様への健康被害をゼロにする為にも、たしかな服薬指導とお薬の処方はやはり重視すべきだと言えるのです。

前半部分では、薬局の「力」や「有利」という言葉を使用しましたが、今回の評価制度の真の理由はそこではありません。
病気を治す為、体の調子を整える為に利用されている患者様に、より安全で、より適切な貢献をする為の評価であるということを薬剤師は忘れてはいけません。

今回の評価制度で新しい薬局の、薬剤師の在り方が生まれることでしょう。


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