日本の医薬分業による薬剤師のルーツとポジション。

日本の医薬分業による薬剤師のルーツとポジション。

みなさんこんにちは! 
みなさんは医薬分業という言葉を聞いたことはありますか? 

みなさんは体調が悪くなった時、病院に行って、診察された後はお薬を直接受け取るのではなく、処方箋を受け取りますよね。

この処方箋を持って、病院の近くにある調剤薬局に向かい、薬剤師からお薬を受け取ります。

患者様からすると、非常に手間がかかってしまうことですが、実はこれは医薬分業と呼ばれる制度から成り立っているのです。

今回は薬剤師のルーツとも言われる、医薬分業についてご紹介したいと思います。

医薬分業とは?

医薬分業とは、薬を処方する立場の人間と、調剤する立場の人間を分離し、それぞれ医者と薬剤師という職業が分担する制度です。

それぞれが自分の専門的な知識を最大限に発揮させる為、分野をわけることで、医療のクオリティを高める効果が期待できます。

医療分業は最近できたものではなく、約800年前のヨーロッパが発祥だと言われています。
ローマ帝国のフリードリヒ2世が毒殺を怖れ、自分の主治医の処方した薬を第三者に確認させたことが始まりだと言われています。

その後、医師が薬局を持つことを禁じ、医薬分業と薬剤師制度のルーツとなったと言われているのです。

医薬分業と薬剤師制度、医師と薬剤師は非常に深い関係である職業だと言えますね。

そんな日本の医薬分業の文化は明治時代の初めにスタートします。
日本は当時最も進歩していたドイツの医療分野の知識を得る為、ドイツ人の軍医を教師として招きました。

このドイツ人軍医の伝記には、当時の日本の医療分野は非常にクオリティの低いもので、調剤の仕方、薬の保管の仕方等も滅茶苦茶であったと綴られています。

こうした指摘を受けた明治政府は1874年に医政と呼ばれる制度を作りました。
この医政によって定められたのが医薬分業なのです。

医政ではまだ処方箋を医者に渡すという制度のみが制定されていましたが、1889年には薬律と呼ばれる制度が導入され、薬剤師制度が始まるようになりました。

こうして、日本の医薬分業が始まり、医師に診察してもらい、処方箋を受け取る。
その後、薬剤師の元で薬を受け取るという流れが生まれたのです。

医薬分業の効果

上記でも記載したように、患者様からすると、このような医薬分業は二度手間とも言えるかもしれません。

しかし、これは日本の医療分野において非常に大切な制度なのです。
医者は医学の専門家であり、薬の知識、特に複数の薬を同時に服用した場合の相互作用や副作用等の安全性については決して熟知できているとは限りません。

さらに、医者は人の命を助けようという志の元で仕事をしている為、仮に複数の症状に悩んでいる患者様が居れば、それぞれの症状を解消するための薬を増やすでしょう。

ですが、薬が増えたことにより発現する効果、安全性までは把握しきれていない場合があるのです。

相互作用だけでなく、過剰投薬によりさらに体に不調をきたす場合があります。
また、投薬による利益だけに目を付けた悪い医者が利益を伸ばす為だけに過剰投薬をするかもしれません。

そうならない為に、医薬分業により薬剤師という立場の職業があるのです。
もし、薬剤師が医療の分野から退いてしまえば、明治時代の日本の医療環境に戻ってしまいかねません。

医薬分業は患者様にとって非常に手間のかかることですが、みなさんの安全と健康状態を守り、回復の為のお手伝いの効果を最大限に発揮させる為の手間なのです。

また、過剰投薬による薬の費用を抑える為、そのような悪質な病院の出現を防ぐ為にも、医薬分業による手間をかけて頂いているのです。

日本の医療分野を支える医薬分業にはこのような効果があるのです。
みなさんに薬をお届けする薬剤師のルーツをおわかり頂けましたでしょうか? 


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