薬剤師がオンラインビジネスに!? アメリカで始まった新サービス

薬剤師がオンラインビジネスに!? アメリカで始まった新サービス

薬剤師と聞くと、一般的には調剤薬局などに立っているイメージを持つ人が多いかもしれませんね。病院で受け取った処方箋を持って調剤薬局に行き、必要なお薬を薬剤師から貰うというのが通常です。しかし近年では、少しずつではありますが、薬剤師としての仕事の在り方にも変化が起こりつつあるようです。今回は、アメリカで始まった処方薬の新サービスについてお話していきたいと思います。

アメリカにオンライン薬局登場!?

アメリカは、やっぱり何かと最先端を行く国ですね。何とアメリカで、オンライン薬局というものが登場しました。患者さんの便宜を追求した結果、辿り着いた答えが、このオンライン薬局という形のようです。

このオンライン薬局は、アメリカのニューハンプシャー州にて誕生しました。薬局の名前は、『PillPack』。何とオンラインで全国から処方箋を受け付けているのだとか。そして一包化されたお薬をそれぞれの患者さん宅まで届けるというサービスが、最大の特徴となっています。

アメリカ人と処方薬の実情について

アメリカでは、何と人口の約10%(およそ3,200万人)が5種類以上の処方薬を服用しているとか。さらに『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』という医学誌が2005年に発表した研究結果によると、服薬しているアメリカ人のおよそ半数が正しい用法・用量で服薬できていないそうです。

なぜそのような事態が起こっているのかというと、まず薬の手配が面倒ということが挙げられるそうです。さらに服用する薬の数が多くて把握しづらいといったことも要因としてあります。

アメリカでは、処方箋が必要となるお薬を受け取るためには、まず医師の診療を受け処方されるお薬について説明を受ける必要があります。そして受け取った処方箋を持って、自宅近隣の薬局へ持っていくという流れが一般的となっています。

田舎の方に住んでいる人の場合は、自宅から薬局までかなり遠いといったことがあるようです。都会においても、薬を受け取るために並ぶ時間がかかってしまうなど、問題点がたくさんあるみたいです。だからといって、患者さんが服薬指示にきちんと従ってくれるかどうかは、患者さん本人の命に関わる大問題です。

そこで誕生したのが、今回ご紹介している『PillPack』という新サービス。飲まなければならないお薬を日時ごとに、1つにまとめて届けてくれます。また薬局で受け取るのと変わらない料金で届けてくれるということで、先ほどの問題が挙げられているアメリカにおいては、非常に便利なサービスとなっているのです。

始まりは薬剤師の息子として生まれた1人の少年から

服用する日時ごとにお薬を仕分けして提供するというアイデアは、2006年からすでに存在していました。実際にワシントンD.C.のウォルター・リード陸軍医療センターで同アイデアが実施されました。するとそれまで61%だった服薬率が、何と97%にまで上昇したとか。さらにお薬の発送サービスというのも、実は、すでに実施している薬局があるのも実情としてあります。

しかし、PillPackに関しては、『服用する日時事にお薬を仕分けして提供する』と『お薬の配送サービス』の双方を複合的に扱ったサービスなのです。セールスポイントとしては、送料込みで提供するという点。

PillPack共同創設者兼CEOのT.J.パーカー氏は、薬局を経営する薬剤師の息子として誕生しました。小さい頃は、父親の仕事を健気に手伝う素晴らしい少年だったようです。寝たきりで家から出られない人たちにお薬を届けて回っていたそうですよ。そういった経験が、今日のサービスに繋がっているのかもしれません。

現在、PillPackは、アメリカ50州のうち47州でライセンスを取得しているそうです。オクラホマ州、ルイジアナ州、オレゴン州では、まだのようです。さらに薬局としては、薬剤師を含む66名が働く立派な薬局に成長。

最近では、スマホ普及に目をつけて、昨今のライフスタイルにマッチした取り組みにも力を入れているそうです。すでに利用登録や各種手続きもウェブ上で行えるようになっています。また現在では、薬を飲む時間をお知らせしてくれるアプリなんかも開発中ということで、精力的に活動しているようですね。

日本にもこういったサービスが普及する日がやってくるかもしれません!


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