海外医薬品の個人輸入などについてもっと詳しくなろう

海外医薬品の個人輸入などについてもっと詳しくなろう

一般的に薬というのは、病院で診察を受け、医師からの処方箋に基づき薬剤師が処方するものですよね。他にも薬の種類によっては、お近くのドラッグストアなどで手に入れることも可能です。

インターネットが広く普及した昨今では、さらに幅広い手法で薬を手に入れることができました。そのため、海外医薬品もインターネットを通じて気軽に購入することが可能となりました。つまり海外医薬品の個人輸入や代行、販売が可能になったということでもあります。

今回は、そんな海外医薬品の個人輸入に関することをお話していきたいと思います。

海外医薬品と薬機法について

海外医薬品は、薬機法という日本の法律に基づいた品質・有効性・安全性が確認されていないということをみなさんはご存知でしょうか。つまり個人輸入によって手に入れた医薬品が原因となり、何らかの健康被害に遭ったとしてもすべて自己責任になるというわけです。

こういったことを考慮した上で海外医薬品の個人輸入というのは、考えなくてはなりません。ただ薬機法に基づいた品質・有効性・安全性の確認がされていないとなると、海外医薬品の輸入代行や販売などは違法になるのではないか、と考える人もいるはず。ここでは、薬機法の負担や規制などについてもお話できればと思っています。

ちなみに薬機法は、旧薬事法のことを指します。平成26年11月25日に薬事法は、『薬機法』という名称の法律に変更されました。意外にもこの事実を知らない人も多いようなので、この機会にぜひ覚えておくようにしましょう。

海外医薬品の個人輸入は違法になるの?

個人輸入と言っても、大きく分けると2つのケースがあります。1つは、インターネットを介して購入するケース。もう1つは、海外旅行などに行った時に現地購入して持ち帰るケースです。

いずれの場合も個人輸入ということになりますが、『自分自身で使用する場合のみ』個人輸入が認められます。例えば、旅先で自分が風邪をこじらせて現地で風邪薬を購入し、自分のために使うのであれば、何ら問題はなく合法ということです。もちろん認められると言っても、税関での確認は必須なので覚えておいてください。

では、輸入代行による譲渡・販売はどうなのでしょうか? 詳細については、後ほどお話していきますが、基本的に許可がなければ違法という扱いになります。

医薬部外品やサプリメントはどうなる?

日本の法律である薬機法では、医薬品ではないものを医薬部外品として扱っています。医薬部外品としては、例えば養毛剤やドリンク剤などが含まれます。また医薬品的成分が配合されているサプリメントなどもありますね。このサプリメントや医薬部外品に関しても、場合によっては医薬品と見なされることがあるので注意しなくてはいけません。

自分で使う場合でも許可が必要なケースもある

自分が使う目的で個人輸入する場合は、合法となるので大きな問題はありません。ただ原則としてきちんと地方厚生局に許可を得る必要はあるので覚えておきましょう。具体的には、地方厚生局に対して営業目的の輸入ではないことを証明し、許可を受ける必要があります。

ただし、特例もあります。それは、自己使用が目的で少量であること。この場合は、税関確認だけで大丈夫という風になっています。

自己使用目的でも数量が多い場合はどうなる?

では、反対に個人輸入の数量が多い場合はどうなるのでしょうか? まず、地方厚生局に対して必要書類を用意し、提出する必要があります。具体的にどれくらいの数量までなら、この必要書類の提出が不要になるのか見ておきましょう。

・外用剤……標準サイズで1品目24個以内
・毒薬/劇薬/処方箋薬……用法用量に基づく1ヶ月分以内
・上記以外の医薬品/医薬部外品……用法用量に基づく2ヶ月分以内

自己使用目的でも輸入禁止の場合もある

たとえ自己使用が目的で個人輸入するとしても、例外もあるので知っておきましょう。厚生労働省から、健康被害の出るおそれがある製品の一覧が発表されています。その製品一覧については、下記リンクからご覧いただけます。
PDFファイル:数量に関わらず厚生労働省の確認を必要とするもの

また当然のことながら、危険ドラッグなどの指定薬物についても輸入は禁止されています。

海外医薬品の輸入代行・販売は違法になる?

海外医薬品は、許可なしに輸入代行・販売を行うと違法になります。ですから、輸入代行業者から海外医薬品を購入する場合は、その業者がきちんと許可を取って輸入しているのかをきちんと確認することが大事です。

海外医薬品の個人輸入代行業を開業しようと考えている人は、必ず許可を取ることを忘れないようにしましょう。また開業する際にどういった手続きが必要なのかも、しっかりと把握しておくことが大切です。どういった許可・手続きが必要なのか、以下で簡単にまとめてみました。

製造販売業許可

『輸入代行』と称していても、結局海外業者から輸入してお客さんに売るのであれば、製造販売業許可が必要となります。輸入代行・販売となると、『製造販売業許可』を取らなくてはなりません。

これらの許可は、各営業所で取る必要があります。営業所が所在するエリアの都道府県薬務主管課に申請します。

製造業許可

海外医薬品に限った話ではありませんが、海外製品については、外国語のままだと日本人によっては読むことができません。販売時に商品のパッケージやラベルなどを日本語に変更したり、商品を保管したりする場合には、製造業許可も取る必要があります。先ほどの製造販売業許可とこの製造業許可は、それぞれの別なので気を付けましょう。

製造販売承認・届出

各商品、厚生労働大臣へ製造販売承認・届出をしなければなりません。たとえ、上記で解説した製造販売業の許可を取ったとしても、それぞれの商品ごとに承認と届出が必要となります。理由としては、消費者に対してある程度の安全性を確保するためです。

海外医薬品を売る場合に気をつけるポイント

海外医薬品の個人輸入代行と販売に関して、これまでお話してきました。しかしいざ販売するという際には、ここでお話してきたことの他にも気をつけたいポイントがあります。どういったポイントがあるのかいくつかお話していきましょう。

表示義務

医薬品に関しては、薬機法の第50~54条に、表示事項についての規定が設けられています。容器・パッケージには、定められている記載事項を表示しなければならないということです。

広告規制

日本国内で未承認となっている医薬品については、広告自体が禁止となっています。もちろん『ドクターも効果を保証!』といった誤解を招くような見せ方も禁止となっているので気を付けましょう。

また医薬品は、効果効能について虚偽表示したり、誇大表現したりするのも禁止となっていますので注意してください。広告として判断される基準としては、以下のように定義されています。

・顧客に対して誘引意図が明確である
・特定医薬品等の商品名が明示されている
・一般人が認知できる状態である

海外医薬品は販売だけでなく購入も注意

海外でも確かな効果が実証され、使用が認められている医薬品は数多くあります。しかし海外で認められていても、日本ではまだ認められていないといった医薬品も多いです。それは、日本と海外で医薬品の品質・安全性といった部分の基準が異なることが理由の1つとして挙げられます。

安易に海外医薬品を購入して服用すると、健康被害が引き起こされるというケースも珍しい話ではありません。他にも海外のどこで、どのような環境下で製造されているのかなども明確でないので、入念に情報収集しないとリスクがあります。

販売するにしても購入するにしても、じゅうぶんに注意して対応するようにしましょう。


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